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リスクが理解されない原因は伝える人が違うから

障害者の体験談
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リスクが理解されない原因は伝える人が違うから

病気のある人や障害のある人に接する時に、菌などを持ち込まないように手洗い、アルコール消毒をするのですが、そのこと自体を親類や見舞に来られた人にもお願いしなければならず、理解してもらえなかったり、汚いからそういったお願いをしていると勘違いされ、気分を害されたりされ、困ったことがあります。

手洗いうがいが命に関わることを伝える方法

医師、看護師、医療に携わる専門家から、手洗いや消毒がいかに必要で、それをしなければどういった影響が出るのかを説明してもらう事が一番です。もし自宅などに居て、専門家がその場所に居合わせておらず、それが難しい場合は、病気を持つ人や障害を持つ人に関わる周囲の人の手洗いや消毒が、必要不可欠であると医師から言われている、などと医師の名前を口に出して伝える事で、説得力が違います。素人がいくら伝えても、説明に乏しかったり、相手の取りようで勘違いされることもあります。同じ内容を伝えたとしても立場の異なる人が伝えるだけで、伝わり方が変わることがあります。経験者でなければ人は相手の状況を理解することは難しいのです。

理解ができないのは経験が無いから

障害者となる前に息子が自宅で病気療養をしていた時に今回の問題は起こりました。息子が先天性の病気の為に、日和見感染といって、日常生活に存在する菌にも弱く、一度感染してしまうと入院となり、治療が困難で、その後の生命にかかわるとわかって以来、私たち家族は菌と戦う日常となりました。毎日拭き掃除をし、息子のマットはアルコールで拭き掃除をしました。当時息子には小学生の姉がいましたが、姉には学校から帰宅すると同時に風呂場へ直行させ、まずシャワーを浴びてから息子のいるリビングへ入ってくるように徹底していました。ところが、息子の祖母である私の母が来たとき、手洗いと消毒をお願いしましたが、まるで話を聞こうとしませんでした。おそらくですが、こういった状況を私の母は経験したことがなかったのだと思います。

人は経験したことがなければ理解しにくい

健常者と障がい者、あるいは健常者と病気療養中の人が出会う場所でこういった問題は存在します。障がい者や病気を持つものは、生活そのものに制限が多くあります。例えば、胃瘻などのチューブや呼吸器のチューブが挿管されている人はチューブから菌が身体に侵入してくる場合があり、とても危険です。通常はチューブを触る場合は消毒をし、手には使い捨てのグローブを付けて触るようにされています。それ程の注意を払わなければ命の危険があります。しかし、健常者は身近な人が同じ状況にないと、そういった状況さえ見る事がなく、もちろんどのようにすべきかという事を理解できないのです。

病気や障害を理解してもらうためにすること

まずは、どういった生活を障害者や病気療養中の人が送っているかを見せて、理解してもらう他にないでしょう。障がい者である、病気療養中であるといったら、何かただ大変で、悲しいイメージで捉えられる方も多くいらっしゃいます。人はつらい事には目を向けたがりません。これは人間の性であるように思いますが、つらい事は出来るだけ考えずに前向きに生きている方が良いとされることもあります。ですが、いつか人はみんな死を迎えます。障害や病気を持って居るものはそれと常に隣り合わせで生きていますが、健常者も同じです。遅かれ早かれいつかは経験するのです。常日頃から自身の為にも病気や死生観について理解を深めておく事が必要であると思います。

説明することの難しさと大切さ

今でこそ新型コロナウイルスが出現し、社会で手洗いやアルコール消毒の必要性が大きく報道されるようになりました。そのおかげもあり、ほとんどの人がマスクをつけ、外出先でもアルコール消毒を付ける事が習慣になりつつあります。とても良い習慣で、慣れれば問題ない作業です。これはこの手洗い、消毒がウイルスに効果があり、自己防衛にもつながり、ひいては周囲や社会を守ることにつながるという理解が出来たから行動に至ったのです。人間行動学という学問では、人の行動は考えた事に基づいているといわれているようです。まず人に行動を変えて欲しい場合は理解をしてもらう事からはじまります。そのために、専門家や立場の違う人からの説明が必要なのです。一人で悩むのではなく、多くの人に状況を説明するところから始まるのです。

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