障害者の体験談

美容院で自力移乗ができない車椅子ユーザーが断られる原因と解決策

私は、47歳女性、車いすユーザーです。自力では全く立つことも、もちろん歩くことも出来ません。でも以前、自力で歩いていた時と同じように、カラーリング(毛染め)をしたい。歳と共に白髪も目立ってくるし、いつまでも若くみられたい。それは、障害者であっても気持ちは女性なら健常者と同じです。

前と同じように美容院でカラーリングをしてもらおうと、予約の電話の時に車いすユーザーであることを言いました。

店「カラーを洗い流す時に、シャンプー台にご自分で移動できますか?」

私「車いすから自力で立つことはできません。」

店「ではカラーリングは出来ません。カットのみなら出来ますが。」

私「美容院のスタッフの方に、移乗していただけませんか?」

店「安全面を考えて出来ません。」

と電話で言われてしまいました。

どうしよう。私には移乗してくれる家族はいないし・・・

車椅子で美容院に行けない問題を解決した方法

車椅子では美容室のサービスは受けられないのか

介護タクシーさんに頼んでみよう。私は、すごく悩みました。父親は高齢だから、私(40㎏)を移乗させることは無理だし、介護と無縁の娘も無理だろう。いつも病院に行くときにお世話になっている、介護タクシードライバーさんならどうだろう?

彼ならよく知っているし、以前は介護施設で20年間働いていて、少し体格のいい男性だから私を移乗できるだろう。ダメもとで彼におそるおそる聞いてみました。

「いいですよ。させていただきます」二つ返事で快諾していただきました。

よかった!

これでカラーリングがしてもらえる!こうして私の美容院での移乗問題は解決しました。さらに私にとって朗報なこともありました。障害者施設に入所していた時、初めのうちは2か月に一度、先程の介護タクシーさんに送迎と移乗をしてもらって美容院に行っていました。

その様子を見ていた施設の職員さんが、訪問美容室を見つけてくれました。毎月、美容室仕様に改装したキャンピングカーで施設の玄関前に訪問してくれるようになりました。乗る時もリフトで車いすに乗ったまま上がり、シャンプー台は理髪店のように座席の前にあるために、車椅子に乗ったまま上半身を前に倒すだけでシャンプーが出来ます。このおかげで、訪問美容室カーでカラーリング&カットをしてもらうことが出来るようになりました。

車椅子ユーザーが美容院に入店を断られた原因

ただ普通に美容院に行ってカラーリングをしてもらうだけなのに、どうしてこんなにも悩まなくてはいけなかったのか?

身障手帳1級で、下肢全廃の私は健常者と同じようにおしゃれを楽しんではいけないのか?身障者は美容院に行っても、カットのみにしておかなくてはいけないのか?私が車椅子ユーザーになる前から通っている美容院は店の入り口に車椅子マークのステッカーが貼ってあります。

だからてっきり自立できない車椅子ユーザーの移乗介助もしてもらえると思って連絡したのに、あっさり拒否するなんてひどいです。店の入り口に車椅子マークのステッカーを貼るからには、私のように自立出来ない重度の車椅子ユーザーでも介助できるように、介護研修を受けておいてもらいたいです。それが出来ないなら、勘違いをさせるようなステッカーを貼るなって言いたいです。

美容院で車椅子ユーザーがサービスを断られる状況

おそらく、そこの美容院は、車椅子ユーザーはみんな少し手を貸せば立つことが出来ると思っていたのでしょう。たしかに車椅子ユーザーにはいろいろなタイプの人がいます。

  • ゆっくりでも少しの短距離なら歩ける人
  • 半身不随など介助者が手を貸したり手すりがあれば自立だけは出来る人
  • 足腰に全く力が入らず移乗には全介助が必要な人

最後に述べたタイプの人のことまでは想定していなかったのでしょう。

あるいはそのような人は必ず家族が付き添いで来ることを前提に考えていたのかもしれません。

車椅子ユーザー視点の問題解決策

障害者、車椅子ユーザーを受け入れてくれる美容院のスタッフの方には、どのようなタイプの人が来店しても対応ができるように、介護研修を受けていただきたいです。介護研修もペーパーのみでは意味がありません。実践も積んでおいてもらいたいです。

私たち障害者は出来る限り、人に頼らずに自分で解決しようと努力しています。でも、どうしても出来ない事に関しては助けを求めます。助けを求めた時に、頭ごなしに拒否するのではなく何か解決する方法があるのはないかと一緒に考えていただきたいです。

あと余裕があれば、車椅子ユーザーの立場になってシュミレーションをして何か問題点がないかスタッフの方で話し合いをしてもらいたいです。

一番いいのは、カットモデルのように、車椅子ユーザーの方にモデルとしてカットやカラーリング、パーマなどを体験していただいて、何か問題点がないかアドバイスをしてもらうのがいいと思います。そうすれば健常者からは見えない、車椅子ユーザーならではの不自由な点を知ることが出来ると思います。

個別機能訓練加算の算定ルール
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まとめとアドバイス

現実問題として、美容院のスタッフの方に介護研修を受けてもらうのは無理があるとおもいます。入所の介護施設の場合、職員が利用者の私的な用事で同伴することはできません。(病院の外来受診、就業のためにハローワークや年金事務所に行く等以外)もし介護施設の職員さんが一緒に美容院に行ってくれて、車椅子からシャンプー台に移乗してくれていたら、私はこんなにも悩まなくても済んでいたと思います。

いつも介助していただいている職員さんなら、利用者の身体のことをよく理解しているから、安心して介助してもらえます。

介助してもらう側から言わせてもらうと、同じような介助でも、いつもやっていただく職員さんとたまにしかやっていただかない人では違います。微妙にある部分が痛くなったりして。でも私たちは介護していただく立場なので、なかなか言えません。

最後に、介護施設の職員さんが利用者の介助目的で一緒に外出することが認められれば、障害者の外出がもっと気楽に出来るようになると思います。

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