個別機能訓練加算の算定ルール

個別機能訓練加算ⅱの算定要件と運用の注意点

個別機能訓練加算ⅱの算定をしているデイサービスはたくさんありますが、実地指導で加算の算定要件を満たしていないと判断されることを恐れている事業者さんも多いのではないでしょうか。

ここでは、個別機能訓練加算ⅱの算定を誰でもできるように、要件と算定の注意点について紹介していきます。

個別機能訓練加算ⅱの算定で最も大切なこと

個別機能訓練加算ⅱで重要なこと
個別機能訓練加算ⅱの算定で忘れてはいけない重要なことを紹介します。

いま、個別機能訓練加算ⅱの算定において最も重要なのは、担当者が算定要件を熟読してマスターしたうえで計画書の作成とプログラムに落とし込むことです。

現行の個別機能訓練加算ⅱは、平成27年度介護報酬改定で決まった算定要件が適用されています。
平成27年度の介護報酬改定は時間単位と単位数の変更の他、機能訓練加算に『3か月訪問』が追加されたことでデイサービス事業者に著しい混乱と負担をもたらしました。

さらに、個別機能訓練加算ⅱの算定を細かくチェックする保険者が増え、事業者としても注意が必要なのは理解しているけれど、職員さんの業務と知識が追いつかない状態で進めた結果、実地指導で改善事項として指摘されることも増えています。

個別機能訓練加算ⅱを理解し、管理者さん、生活相談員さん、機能訓練指導員さんがそれぞれデイサービス運営業務に活用するためのポイントを整理しましょう。

介護報酬請求の根拠を知る

国の保険事業で加算を算定するにあたって大切なのは、算定要件を熟知することです。仮に覚えきれなくても調べる手段は確保しておく必要があります。

介護保険事業の基本は、『マニュアルに沿う』こと。

そして、そのマニュアルとは法令や省令が根拠となる、赤本や青本と言われる実地指導担当者が必ず持参してくる1000頁以上ある分厚い本です。

当サイト、『介護のみらい』では、マニュアルやQ&Aを踏まえた実地指導視点の対応策で説明します。

個別機能訓練加算ⅱの単位数と算定不可のパターンについて

現行の介護報酬の単位数では、個別機能訓練加算ⅱの単位数は56単位です。
個別機能訓練加算の算定は、1日あたりの算定となりますので、56単位×利用回数が基本的な月の合計単位数となります。

ただし、次のようなパターンでは個別機能訓練加算ⅱは算定できません。

  • 利用者が体調不良等で個別機能訓練を受けることができなかった場合
  • 機能訓練指導員が休みで直接指導を提供できなかった場合
  • 機能訓練指導員が不在時に個別機能訓練を実施した場合
  • ケアプランや通所介護計画書に個別機能訓練加算が含まれていなかった場合
  • 日常生活の課題を抽出できず、個別機能訓練を受ける根拠が無い場合
  • 提供した訓練メニューが集団体操だった場合

特に多いミスが最後の2つのパターンです。
これは、実地指導のときに指摘され、ひどい場合には報酬返還の指導が与えられます。

そのようなことを防ぐために、以下を確認してください。

個別機能訓練加算ⅱマニュアル関連記事はこちら
1.個別機能訓練加算ⅱの算定ルールと運用の注意点
2.個別機能訓練加算ⅱの計画書の作成とプログラム構築の方法
【Coming Soon】
3.【端数が重要】介護報酬の計算方法について

個別機能訓練加算ⅱの算定要件

個別機能訓練加算の実務PDCA
個別機能訓練加算の計画書はPDCAサイクルを元に作成します。

個別機能訓練加算ⅱを算定要件を必要な部分だけで一文にまとめると、『利用者に対し、3か月クールごとに施設の職員が抽出した利用者個々の日常生活における課題に基づいた改善計画を作成し、利用日ごとに機能訓練指導員が直接指導する日常生活動作改善プログラムを提供する』といったところです。

さらに算定要件の理解を深めるためのポイントは2つ。

  1. 人員配置と担当者などの基本ルール
  2. 計画PDCAなどの実務ルール

介護施設で提供されるサービスも実は5W1HやPDCAといった基本的なフレームワークに当てはめることができます。

加算算定の基本ルールについて

デイサービスで個別機能訓練加算ⅱを算定するためには、機能訓練指導員の配置が必要です。
よくある質問を元にした、配置と役割のポイントは次の通りです。

  1. 専従の機能訓練指導員を1名以上配置する
  2. 常勤・非常勤は不問
  3. 機能訓練実施中は、看護職員としての人員配置にできない
  4. 個別機能訓練計画書の作成は機能訓練指導員以外でもOK
    (主に管理者や生活相談員などになる)
  5. 3か月訪問者は機能訓練指導員でなくても良い
  6. 個別機能訓練の実施は機能訓練指導員による直接提供が必要
  7. 同じ課題や目標を持つ利用者どうしで5名程度のグループで行うことができる

特に質問が多いのが、機能訓練指導員の専従・非専従、常勤・非常勤についてです。
また、少人数施設であるほど計画書の作成が職員間で押し付け合いになり、揉め事となるケースが多くあります。

管理者や生活相談員は、「機能訓練のことがわからないから個別機能訓練計画書は機能訓練指導員が作るべき」と言い、機能訓練指導員は「計画書の作成は事務職の仕事、計画書の作り方なんて教えてもらっていないから知らない」と言います。

押し付け合いの原因は、『計画書の作り方がわからない』という理由であることがほとんどです。

実務的な運用方法について

個別機能訓練加算ⅱを算定する場合の実務的な運用で大切なのは、『マニュアルに沿う』、『期間管理』、『サボらない』の3つです。

そのためには、一人で抱えずに複数の担当者で協力しながら行うことが必要です。そもそも、計画書の作成においては『多職種による協同作成』と明記されていて、機能訓練指導員だけ、または管理者や生活相談員だけが計画作成を担当するのを無くすことが厚労省の狙いです。もし、担当者が一人で抱えなければならない事業者であれば、職員同士の問題がかなり根深い施設である可能性が高いと考えられます。

算定するための実務のポイントは次の通りです。

  1. 3か月訪問もしくは、初回訪問で自宅アセスメントを行い、
    利用者さん本人及び家族などに説明する
  2. アセスメントを元に、職員カンファレンスをして
    日常生活動作の課題を抽出する
  3. ケアプランに入れてもらう(実はこれも必要)
  4. 機能訓練指導員を中心として、個別機能訓練計画を作成する
  5. 機能訓練指導員が日々の利用者さんに対し個別機能訓練を実施する
  6. 3か月のタイミングで評価測定行う
  7. また、1に戻る

算定における計画作成と実行は、1~4が計画(Plan)、5が実行(Do)、6が評価(Check)、7〜1が改善(Action)のようにPDCAサイクルで運用されるものです。この基本フレームを理解すれば、事業所の職員さんだけでなく、利用者さんやケアマネジャーさんにもわかりやすい説明ができるようになります。

ところで、様々なところで問題となっている3か月自宅訪問ですが、誰が行くのが良いのでしょうか。
施設の状況にもよりますが、おすすめの選択肢は次の3つです。

  1. 初回は契約担当者
  2. 提供時間中は管理者And生活相談員
  3. その他は、送迎時に送迎担当者

結局、行ける人が行けば良いんです。
ただし、人員基準には注意が必要です。特に、提供時間を通してという配置基準がある職種に要注意です。

介護職員が提供時間中に施設を抜けると人員基準違反になる可能性があるので提供時間後の送迎時などを利用するのがベストですが、生活相談員は、人員配置上で担当者会議などで外出することがOKになったので提供時間中に行くことができます。

管理者はそもそも配置時間に決まりはないので、いつでも行くことができますし、個別機能訓練加算ⅱの場合は、機能訓練指導員も機能訓練の提供が終われば配置の時間縛りは無いので訪問のために外出することは可能です。

ただし、気を付ける必要があるのは、サービス提供中に管理者や生活相談員が事務室で事務作業をしていると、フロア職員が不満を持つことが多いように、外出が多いとフロア職員が不満を持つということが考えられます。

少人数の施設ほど、そのような傾向がありますので、まずは職員同士がお互いの仕事を理解し尊重することが大切です。

次回は、実際の実地指導の指摘事例を踏まえた、個別機能訓練加算ⅱの計画書とプログラムの構築方法を紹介します。

個別機能訓練加算ⅱマニュアル関連記事はこちら
1.個別機能訓練加算ⅱの算定ルールと運用の注意点
2.個別機能訓練加算ⅱの計画書の作成とプログラム構築の方法
【Coming Soon】
3.【端数が重要】介護報酬の計算方法について
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適正運営のアドバイスします

デイサービスを運営している皆さま、実地指導対策はできていますか?
適正な運営ができていなければ、せっかく積み上げてきた施設の実績が失われるだけでなく、営業停止になってしまう恐れも。

職員さんは勿論、利用者さんの行き場を無くさないようにするためにも、困ったことがあればご相談ください。

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