【端数が重要】介護報酬の計算方法について

たまに必要になる介護報酬や自己負担分の計算。

迷ったことはありませんか?

ほとんどはソフトがやってくれますが、誰かに説明するときや試算資料を作るときに計算方法がわからなくなってしまうことってよくあることです。

迷ってしまうポイントは、『端数』の処理です。

ここでは、介護報酬の独特な計算方法と、エクセルで資料を作りたい時のための数式を書いたテンプレートを用意しましたので、参考にしてもらえたらと思います。

通所介護の料金の計算方法を覚えましょう

ここでは、介護で必要な計算の知識は主に介護報酬の金額と利用者自己負担分の計算について理解を深めましょう。

計算そのものはとても簡単な構造なので、殆どの人がすぐに覚えることができます。

例えば、利用者さんから「1ヶ月の利用料金はどれぐらいになりますか??」と質問されたとき、このような経験はありませんか?

利用者Aの家族
あなたのデイサービスを週2回ペースで1ヶ月で利用したらどれぐらいの料金になりますか?
相談員A

介護度は◯◯なので、単位数は●●●になります。

試算してみますと…

 

相談員Aの頭の中
●●●×8回(週2回*4)=『合計単位数』が出せるから…
次に『合計単位数』×『地域区分単価』=『介護後報酬額』を出して…
最後に『介護報酬額』×『利用者自己負担割合』=利用者が支払う金額これで計算できるな。
実際に計算をしてみると…
相談員Aの頭の中
あれ?
地域区分単価を入れたら小数点が出てしまった。
この小数点は介護報酬と利用者どっちが負担するんだったかな…
やばい。本当にわからないや。
でもまあ、1円の誤差だから..四捨五入しておくか。
相談員A
試算すると、◯◯円になります。
諸々加算等が加わると、更に料金が変わることがあります。
このような説明になってしまった経験はありませんか?
このパターンはよくあることです。
特に、生活相談員さんや管理者さんの経験が浅い場合にはこうなることが多々あります。
利用料金は変わる事が多いので、契約以前であればこのようにざっくりとした計算を用いた説明でも大きな問題にはなりません。
だけど、知っておくことに損はないので、正しい計算ができるように見ていきましょう。

迷いを無くすためのポイントは次の3つです。

  • 端数の扱い
  • 利用者負担分の計算方法
  • 処遇改善加算の計算方法

介護報酬の計算に必要な地域区分単価には小数点以下の数字があるので、どうしても端数が出てしまいます。

この端数をどのように扱うのかが介護報酬計算の最大のポイントになります。

端数の扱いについて

ここでの端数は、0円以下の数字のことを言います。

まず、介護サービスの基本的な料金を計算するためには『単位』『地域区分単価』『自己負担割合』の3つが必要です。

単位数は正数なので、0円以下の端数を生むことはありませんが、地域区分単価や処遇改善加算のように単位が『加算率』となっていて、単位計算に小数点以下の数字が用いられる場合には0円以下の端数(小数点以下の数字)が発生します。

しかし、介護報酬も利用者自己負担分も『お金』という形で払われるため小数点以下の金額になることはありえません。

ということは、端数の扱いを知らなければ、介護報酬と利用者自己負担分のどちらか一方に1円(計算上は1円未満)のズレが出てしまうことになります。

そして、端数の処理方法を理解する時に厄介なところは、介護報酬と利用者負担分を求めるための計算で発生する端数と、処遇改善加算のような加算の計算に用いる『加算率』で発生する端数では扱いが異なるところです。

この区別がどうしても必要になりますので、ご注意ください。

利用者負担分の計算方法について

実際に、介護報酬及び、利用者負担分の計算方法を見ていきましょう。

利用者負担分を出そうとすると、介護報酬総額の計算も前提になってくるので、同時に含めて紹介します。

わかりやすいように、次のような利用者さんを例を挙げて計算していきます。

例1)地域密着型通所介護 3時間以上4時間未満 要介護1の利用者が月に8回利用することになりました。

単位数 426単位

地域単価 6級地 10.27

1割負担の場合

介護報酬と利用者負担分の計算手順

計算は、次のように項目ごとに順序立てて行います。

A.介護報酬総額を求める

  1. 合計単位数を計算 → 426単位×8回=3,408単位
  2. 地域単価を乗算 → 3,408単位×10.27=35,000.16円
  3. 1円未満を端数処理(切り捨て) → 35,000円

B.保険請求額を求める

  1. 9割を介護保険にて請求します → 35,000円×0.9=31,500円
  2. 1円未満を端数処理(切り捨て) → 31,500円

C.利用者負担額を求める

  1. A-B=C → 35,000円-31,500円=3,500円

計算の結果、利用者負担分は3,500円となりました。

このように、介護報酬総額を求めた上で、保険請求額を算出します。

そして、介護報酬総額から保険請求額を差し引くことで、利用者負担額を出すことができます。

処遇改善加算の計算方法について

もし、施設が処遇改善加算などのように加算率を用いた加算を算定している場合は別途注意が必要です。

それは、加算の単位数が50単位や400単位のような正数ではなく、4.2%や、5.9%のような加算率で求めるため、単位数を計算すると小数点以下の端数が発生します。

ここでは、処遇改善加算の計算方法を紹介します。

処遇改善加算の単位数を計算するポイントは、当月の合計単位数に処遇改善加算の加算率を乗算する点です。

例1の利用者さんの例と同じ条件で計算していきます。

例1)地域密着型通所介護 3時間以上4時間未満 要介護1の利用者が月に8回利用することになりました。

単位数 426単位

地域単価 6級地 10.27

1割負担の場合

通所介護 介護職員処遇改善加算Ⅰ(平成30年度 5.9%)の場合

処遇改善加算の単位数を含めた介護報酬計算の手順

例1のと同様の利用者のシミュレーションに処遇改善加算を含めて計算した場合は次のような手順で計算していきます。

A.処遇改善加算の単位を求める

  1. 合計単位数を計算 → 426単位×8回=3,408単位 (加算がある場合は追加)
  2. 合計単位数に加算率を乗算 → 3,408単位×5.9%=201.072単位
  3. 1単位未満の端数を四捨五入 → 201単位

B.介護報酬総額を求める

  1. 合計単位数を計算 → 3,408単位+201単位=3,609単位
  2. 地域単価を乗算 → 3,609円×10.27=37,064.43円
  3. 1円未満を端数処理(切り捨て) → 37,064円

C.利用者負担額を求める

  1. A-B=C → 35,000円-31,500円=3,500円

このように、処遇改善加算の単位数を求める場合は1円未満の端数は四捨五入となり、介護報酬総額を求める場合の1円未満の端数は切り捨てになるところが計算の重要ポイントです。

簡易計算ツールの提供

デイサービスの管理者さんや生活相談員さんは、業務の中で利用者さんや利用者家族のほか、ケアマネジャーなどの関係者に料金の説明をする機会がたくさんあります。

サービスの利用料金は、ケアマネジャーさんも把握していることが少ないので、施設の管理者さんもしくは生活相談員さんが説明することがほとんどです。

請求の時には、介護請求ソフトを使えるので問題ありませんが、計算の知識が必要になるのは、ふいに尋ねられた時です。

ふいに尋ねられたのが施設内であれば、介護請求ソフトのシミュレーション機能(無いソフトも多々あり)を使って算出することができますが、機能が無かったり、外出先ではどうすれば良いでしょうか。

簡易計算ツールを作りました。(ただのエクセルシートに似たものですが…)

Googleのスプレッドシートというものを使用して作っています。

エクセルではPCの持ち歩きが必要ですが、Googleスプレッドシートはインターネット上にデータが保管されているので、インターネットができる環境(スマホやタブレットでOK)であれば使用できるところがポイントです。

簡易計算シートについて

上記の各種計算方法をエクセルのようにシミュレーションシートにしました。

知りたい時に調べる時間を短縮すること、資料を探す時間を短縮することは仕事をする上での業務効率改善にも繋がります。

強いて言えば、調べ物時間の短縮が介護の働き方改革においてもとても有効なので困ったら遠慮なく使ってください。

このシートは計算の方法の説明だけでなく、実際に計算できるように入力ができる状態にしていますので、試算として利用者さんへの説明資料としても提供できるかと思います。

-イメージ画像-

イメージは上の画像の通りです。

スクロールすると、計算方法の説明が確認できます。

シート自体には、単位数、利用回数、地域区分や加算率を入力すればそれぞれの単位数及び介護報酬総額利用者自己負担額自動計算される数式を入れています。

また、確認欄にチェックを入れることでそのままA4横で印刷できるようなレイアウトにしていますので、必要であれば印刷して使うこともできます。

ただし、『介護のみらい』が提供する共有資料なので、不用意な2次利用は控えてください。

以上のことをご理解いただければ有意義に使用していただけたらと思います。

 

介護報酬計算シートを利用する

その他、処遇改善加算の実績報告書の記事(関連記事:処遇改善加算の実績報告書はこう作るでは、処遇改善加算の実績報告書の作成に役立つツールシートも提供しています。

介護報酬計算シート変更点

2019年7月5日:試算シートを処遇改善加算及び加算を含めた計算ができるように変更しました。

まとめ

介護報酬及び利用者の自己負担額の計算方法は介護の請求業務の中でも迷うことが多い部分です。

様々な施設の管理者さんや生活相談員さんを見てきましたが、経験上、1円未満の端数の扱いについて迷っている人が多く、特に質問されることが多かった部分です。

請求作業においては多くの場合、介護請求ソフトが自動で計算してくれますので安心できますが、時々その場でシミュレーションを求められることがありますので、基本的な計算方法は知っておいて損はありません。

その際に、上記を参考にしていただけたらと思います。

介護報酬改定2019年10月

消費税増税に伴い、2019年10月に改定されるデイサービス介護報酬の単位数を一覧記事を作成しました。
それぞれの規模と提供時間単位ごとに整理していますので、参考にしてください。

[介護のみらい特別PR]

リッチマン介護
5

転職サイトにはあなたの情報と連絡先を登録するので、登録したことを会社に知られることはありません。

リッチマン介護のメリット

面接ごとに交通費として2,000円支給されるので安心。
面接には担当者同席で心強いです。
転職お祝い金として最大20万円支給あり!
エントリーも簡単!
なにより介護業界の高給与求人が集まっていることが魅力!

転職サイトやエージェントは複数同時登録しても問題ありません。
転職は一人ではなく、チームですると成功率大幅アップ!
逆に、いろんな求人に出会えることや良い担当者に巡り会えるチャンス。
あなたのスキルに、『高収入求人+良い担当者』が加われば大幅収入アップも可能です!

>適正運営のアドバイスします

適正運営のアドバイスします

デイサービスを運営している皆さま、実地指導対策はできていますか?
適正な運営ができていなければ、せっかく積み上げてきた施設の実績が失われるだけでなく、営業停止になってしまう恐れも。

職員さんは勿論、利用者さんの行き場を無くさないようにするためにも、困ったことがあればご相談ください。

CTR IMG